BLOG
2.272017
【実録】探偵が対処したストーカー調査の実態
探偵はさまざまな調査を行います。ストーカー調査もその1つです。
今回はオハラ調査事務所で調査し、解決に導いた恐怖のストーカー事例をご紹介したいと思います。
Case.1「思わぬ忘れ物からストーカー被害に」
30代の主婦の方から1本の電話を受けました。
その相談内容は、3ヵ月前から無言電話が自宅にかかってくるようになり、最近は男の声で一方的に喋ってくる電話を受けるようになったというのです。そこで調査員はセールスマンを装い依頼人の女性宅を訪ね、盗聴器が仕掛けられている可能性があるので筆談でその旨を伝え、家を調べました。幸いにも盗聴器は見つからず、詳しく被害の状況を聞きました。
「冷凍食品ばかり食べてちゃダメだよ」「洗濯物たまってるんだね」など、まるで女性の行動を把握しているかのような電話に恐怖を抱き、勇気を出して電話で「もうやめてください」と抗議をしました。しかし行動はエスカレートに。玄関のドアノブにいたずらをされ、依頼人の子供が見知らぬ人から飴をもらいました。
その見知らぬ人こそ、電話の主であるストーカーだったのです。
なぜストーカー被害に遭っているのか。事情を聞いてみると、ある日に公衆電話ボックスに手帳を置き忘れたというのです。手帳には写真も載っており、それを見つけた男が依頼人に好意を抱き、ストーカー行為にまで及びました。ゴミを漁っているという事実も判明したことから、女性宅とゴミ捨て場を監視して犯人を捜します。
1日目、2日目は空振りで不審な人物は現れず。そして3日目、遂に男が姿を現しました。男は痩せ型で背が高くてモテそうな風貌で、なんと大手商社勤務のサラリーマンだったのです。
その男に誓約書を書かせ、2度と女性につきまとわないと誓わせて事件は解決に至りました。
Case.2「ごく普通の親切がきっかけで・・・」
ストーカー被害に遭いやすい職業は、接客業です。ある日、20代の女性からストーカー被害の相談を受けました。
女性はスーパーの店員として働いているといいます。ある時、男の人に「ところてんありますか?」と聞かれたので、その場所を教えました。
しかしそのごく普通の親切な行動で、その男性に狙われる羽目になったのです。
その男性は頻繁にお店に訪れるようになり話しかけます。あくまでお客さまとしての対応が、次第に店外でも話しかけられて「付き合ってくれませんか?」と言われるようになりました。
仕事から帰るや否や「お疲れさま」と電話が鳴り、ポストにあった封筒を勝手に開けられた上で「こんなやつと付き合うな!」と手紙に殴り書きをされます。「昨日のカラオケは楽しかったかい?」と電話をされ、行動が知られるようになったので恐怖でカーテンも開けられません。
電話を留守番電話に設定しても「早く出ろよ!いるのはわかってんだぞ!」と怒鳴り声が響きます。
女性は警察に連絡しましたが、警察は家の周りの地域を巡回するのみで解決には至らず・・・。
そこで最後の砦として、オハラ調査事務所に白羽の矢が立ったのです。
我々は早速調査を開始し、車で監視するチームと直接尾行するチームとに分かれ、依頼人の自宅付近をカメラで撮影します。膨大な量のビデオ映像の中に、ある車が頻繁に出没しているのです!
長年の勘でその車が犯人のものであると推定し、車を尾行。その男が帰ったのは、依頼人の自宅から目と鼻の先の青果店で、男は店主の息子(40代)だったのです。
依頼人の女性と調査員がその男と面会しますが「最初に思わせぶりの態度をとったのはそちらだ!」と、男は興奮状態です。調査員は男の母親を呼び、母親は恐縮した面持ちで現れました。たしなめるように「彼女は好意があって話したのではなく、親切で話したのです」と話すと、男はようやく納得して事件は事なきを得ました。
Case.3「恋愛感情のもつれからストーカーに!その動機とは」
ある日、1件のメールが届きます。
差出人である20代の女性と、喫茶店で待ち合わせをすることになります。付近に怪しい人影がないことを確認して、事情を聞きました。
女性はある時、新聞の切り抜きを貼り合わせて「殺してやる」の文字が入った手紙を受け取ります。
1日20回以上の留守電があり「警察に話したら殺す!」と、真夜中でも男の声で電話で鳴り響きます。
怖くなった女性は、インターネットでオハラ調査事務所を検索して相談することにしたのです。それはストーカーの調査依頼でした。
このような場合は、依頼人に対して何らかの恨みがあり、身近な人物が犯人と推定されます。事情を伺うと、依頼人たる女性が狙われ始めた時期と、現在の彼氏と付き合い始めた時期が一緒であったのです。
そこには女性の感情がもつれ込みました。どうやらその彼氏は、ある女性と別れた後に、依頼人の女性と付き合い始めたと言います。
そこで調査員は、依頼人の自宅で張り込みました。するとある女性が現れて、手紙を投げ込みます。郵便配達員でもないので不信感を感じて、すぐにその手紙を開封しました。
封筒の中には、なんとするどいカミソリがあったのです!
何事もなかったかのように立ち去るその女性を尾行して、話を聞くことにしました。
女性は依頼人の高校の同級生で、別れた彼氏と付き合い始めた依頼人を許せず、卑劣な犯行に及んだと判明。脅迫電話の男の声は、テレビを録音したテープを使用していたとわかりました。
調査員は時間をかけてゆっくりと説得し、女性にストーカー行為をやめさせることができました。