- Home
- セキュリティに関するガイド
- 悪いのは私、暴力から逃れられない女性の現実 ー DV(ドメスティックバイオレンス)
BLOG
5.122016
悪いのは私、暴力から逃れられない女性の現実 ー DV(ドメスティックバイオレンス)
昨日(2016年5月11日)、NHKで放送されている「クローズアップ現代+」にてDV(ドメスティックバイオレンス)の特集が放送されました。
→ 【暴力から逃れられない ~密着・DV対策最前線~】
驚くことに現在、日本の夫婦、カップルの5人に1人はDVあるいはDVに繋がり得る被害に遭っている現実があります。
そんな中、警視庁の人身安全対策チームという総勢170人余りからなる、DV対策最前線のチームに密着しました。
DVやストーカーなど、被害者の安全確保が必要な事件が発生すれば都内全域に駆けつけ、当事者の間に積極的に介入し、一歩踏み込んだ対策を取ります。これは、今まで民事の色が濃いと比較的控えめであった体制を考えれば、革新的な取り組みであると思えます。
番組では、実際に被害に遭った20代の女性数名を保護する様子が報じられました。
【ファンデーションで傷を隠す女性】
【サンダルで出て助けを求める女性】
暴力を受けて逃げてきた女性は、いざ被害届を出すよう促されると躊躇しはじめます。
中には相談の最中に夫からメールが届き、慌てて帰宅する女性もいました。被害を届け出たにも関わらず、他に身寄りがなく経済的に困窮し、結局元の夫のところに戻ったという女性もいました。警察の対策が進歩し、積極的に解決に取り組んでいるという希望が見えました。
反面、妻が言います。
「夫を逮捕させたくない、悪いのは私だ」と。
違います。あなたは悪くありません。あなたは幸せにならなければいけないのです。
当事者の心の推移は、まだまだ課題が残されていると感じざるを得ません。
<配偶者から被害を受けたときの行動>
<被害者の性別>
2015年 | 割合 | |
男性 | 7,557 | 12,0% |
女性 | 55,584 | 88,0% |
<被害者の年齢>
2015年 | 割合 | |
10代 | 1,272 | 2,0% |
20代 | 14,272 | 22,6% |
30代 | 18,636 | 29,5% |
40代 | 15,833 | 25,1% |
50代 | 5,975 | 9,5% |
60代 | 3,864 | 6,1% |
70代 | 3,225 | 5,1% |
近年の統計において、いちばん被害の多い年齢は30代となっています。
男女比では女性の被害件数が圧倒的に多く、男性の割合は1割ほどです。しかしあくまで統計は認知件数であり、発覚した部分しか記録されません。
統計の数値は氷山の一角に過ぎません。