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5.252016
電車の中で女性の匂いを嗅いだら逮捕?新たな痴漢手口で冤罪のリスクは
話題になっているのは、2016年5月7日放送のTBS番組「ジョブチューン ~アノ職業のヒミツぶっちゃけます!」内での話です。
この日は元警察関係者らが業界の秘密をぶっちゃけました。その中で、元鉄道警察隊長の澤登 真珠枝 氏は新たな痴漢として「体に触らない痴漢」の手口 を紹介しました。
電車などで女性の体を触る痴漢行為は、強制わいせつ罪が適用される犯罪行為です。痴漢を受けた女性は精神的にも肉体的にもショックを受けます。しかし、体に触らない新しい手口の痴漢があるということが発覚しました。
一体どういうことか。
「体には触らず、髪の匂いを嗅ぐ」
「混雑に紛れて好みの女性のそばに行って、体には触らず、髪の毛の匂いを嗅いだり、ちょっとスカートを触る」 痴漢がいるとのこと。直接は触っていなくても、髪の毛や体の匂いを嗅いで満足を得ている男性がいるということを、元警察官の女性が注意喚起されました。
たまたまそこに顔があって、狭くて息切れしてても痴漢に思われる?
最近は痴漢冤罪を心配して「満員電車では両手を上げている」という男性もいますが、匂いを嗅いでいると疑われないためにはどうすればよいのでしょうか。一部の不届き者のせいで男女双方の善良な人々が大迷惑を被っていると言えます。体に触っていないので、痴漢を実証するのが非常に難しくなりそうです。実際に被害者がいて苦しむ一方、現在問題になっている痴漢などの冤罪問題にも拍車がかかってしまいそうで怖いですね。
痴漢は、ホームからターゲットを物色している
男性出演者からは「本当に鼻息が荒い人がいるかもしれない」・「急いで電車に駆け込んで息切れしているときに(匂いを嗅いでいる)と思われる」という意見も上がりました。
鉄道警察はどこをチェックしているのでしょうか。
澤登氏は「(痴漢は)ホームから物色していますから」と指摘。これにはスタジオ一同「なるほど」・「わかるんですね」と納得した様子。
特番の「警察密着24時」でもありますが、警察がマークするのは、ホーム上でキョロキョロする人物、ミニスカートや学校の制服などを着用した女性の近くにいる不審人物をチェックしています。また、各駅に設置されているエスカレーターで女性の真後ろの立つ人物は注意です。
ただ見ただけで痴漢になる、新しいタイプも誕生する?
多くの迷惑防止条例では「人に不安を覚えさせるような卑わいな言動」と規定されて痴漢を取り締まっており、身体の接触は必須の要件ではありません。そのため、衣服に触れても、密着しても、態様によっては条例違反になり得ます。
「卑わいな言動」という言葉は、曖昧で幅広い行為に当てはめることが可能です。
警察が実際に取り締まっていることから、匂いを嗅ぐ行為もそれに含まれると判断しているのかもしれません。一部の弁護士は、実際にやっていないのに痴漢と疑われたら「逃げろ」と言います。痴漢冤罪は、その多くが男性加害者であり、加害者とされると同時に、被害者でもあるのです。
被害に困っている女性にとって心強いですが、その一方で無実の人の人生がなくなってしまう恐れもあります。
では、体に触らない痴漢ということで、相手を見るだけでも痴漢になる「ただ見ただけ痴漢」 時代が来てしまうのではないかという発想はどうでしょうか。
他人にじろじろ見られると不快に思うこともありますが、果たしてそれは痴漢と言えるのでしょうか。近年では、道を聞かれただけで不審者通報されるという大変な時代。道を聞かれたのにイヤホンをしていて聞こえなかっただけで、相手に無視されたと思い殺される時代。見ているだけで痴漢になるのか、迷惑防止条例に該当するのでしょうか。
(1)人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような行為であって、
(2)公共の場所又は公共の乗物において、
(3)卑わいな言動をする、ことが禁止されている。
「卑わいな言動」は、いやらしくみだらな言語、人に性的しゅう恥心、嫌悪感を覚えさせ、又は不安を覚えさせるものをいい、これがかなり広く認められる余地がある。
見ている回数や見ている時間にも左右されますが、厳密に言えば、それは痴漢ではないと思われます。
しかしそれが、会社の中での出来事だったら?
パワーハラスメント・・・セクシャルハラスメント・・・新たな火種ができそうです。
【参考:弁護士ドットコム】
https://www.bengo4.com/c_1009/c_1196/b_449376/