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8.162016
あなたのFacebook、Twitterは大丈夫!?SNSでエスカレートするネットストーカー
2016年5月21日、東京都小金井市で芸能活動をする私立大学生の冨田 真由さん(20)が刃物で刺され重体となる事件が起きました。
刺したとされる容疑者は、事件が起きる前にTwitterで執拗にメッセージを送り、冨田さんは警察にストーカー被害を相談していたようです。
2000年に施行されたストーカー行為等を規制する「ストーカー規制法」では、連続電話やメールの連続送信はつきまとい等の行為として認められていますが、TwitterなどSNSを利用したメッセージ送信は、対象外となっているのです。SNSを利用することでさまざまな情報を得ることができる便利な世の中になったと同時に、私達がストーカーの被害に遭うリスクも高まっています。
SNSストーカーの実態
ストーカー行為とは簡単に言うと、つきまとい、待ち伏せ、執拗な交際の要求、乱暴な言動、連続した電話やメール送信等の「つきまとい等」を反復する行為を指します。
ストーカーは本来、元交際相手や飲み会で知り合った人等の親しかった間柄の人が該当することが多かったのですが、SNSの登場によりSNS上で知り合った人や見知らぬ人がストーカーを行う事例が増えています。
今回の小金井市の事件もそうですが、今年6月にはタレント「葵 つかさ」さんに対して脅迫を含む書き込みをTwitter上でしたとして容疑者が逮捕されました。有名人だけでなく、女子大生のブロガーなど一般の方も被害に遭っています。こうしたSNSストーカーが現在増えています。
SNSストーカーの特徴
①コミュニケーションが苦手
②思い込みが激しい
③実際に会ったことがない人をストーカー対象とする傾向
④SNS上では強気に発言
TwitterなどのSNSは、相手側がいつ・どこで・何をしているのかをリアルタイムで知ることができ、それに対してこちらからも自由にメッセージを送ることができます。
コミュニケーションが楽であり、相手側と仲良くなっていると錯覚しやすいので、立て続けにメッセージを送ったり、自分の好意を押し付けたりすることが容易です。その行為がエスカレートしていき、知らぬ間にストーカー行為へと変わってしまうのです。
TwitterやFacebookでは不特定多数の人に配信されるので、ストーカーに狙われる危険性が高くなる一面も併せ持ちます。
SNSストーカーから身を守るには
①個人情報はなるべく出さない!
個人情報をなるべく出さないようにすることが大切です。
例えば、Facebookでは出身校を書かない、自撮り写真を掲載するときには場所に気をつけることです。鎌倉に観光に行って鎌倉大仏と一緒に写っても問題はないですが、自分の住居の近くのコンビニが背景に写っていればすぐに特定される危険性があります。コンビニの店名、信号の交差点名、電信柱の住所表示が見えると危ないと言えます。
②閲覧制限の設定をする!
Facebookでは、自分のプロフィール情報(生年月日・出身校・勤務先・住んでいる地域など)を友達にだけ公開する設定にできます。
また、Twitterのアカウントを非公開設定にすると、フォロワーのみ見ることができる承認制になります。
まったく見知らぬ不特定多数の人達と交流できる楽しみもある一方、危険が孕んでいることも把握しておきましょう。
③他人の反感を買うような発言をしない!
誹謗中傷をしないのは当然のことですが、賛否両論ある話題(政治・社会問題・宗教)に触れる時には気をつけましょう。
芸能人や有名人に対する批判も過激にならないようにしたいところです。
④友人・知人がSNSストーカーに!?
友人や知人といえども、ストーカーに変貌しないとは限りません。
SNS上でしつこく連絡してきたり、好意を示したりすれば「SNSストーカー」です。このような行動をされた場合、早めに拒否の意思を伝えることが大切です。恋人がいれば、その存在をちらつかせて予防線を張っておくのも良いでしょう。
もしも実際に被害に遭ってしまったら・・・
「Facebookでしつこく交際を迫ってくる・・・」「Twitterで何度もメッセージが届く・・・」そんなときにはどうするの?
①第三者に相談する
親兄弟や信頼できる友人に相談をします。ストーカーが知人の場合は、第三者を介して話し合いをします。
②警察に連絡する
個人情報が知られてしまったら警察に相談をしましょう。昨今の事件を踏まえ、警察も親身となり被害減少を目指しています。各警察署・各担当官によって対応のバラつきがあるかもしれませんが、まずは警察に相談です。
③探偵に依頼する
帰宅途中に跡をつけられたり、家の周りを徘徊している姿が確認できたら、その証拠を掴まなければなりません。
1人で証拠集めをするのは大変なので、探偵に依頼をするのが良策です。SNS上のやりとりの記録も取っておきます。証拠を捉え、再度警察に行って対処してもらいましょう。
おわりに
冒頭に書いた小金井市の事件を受けて、自民・公明両党は、2016年秋頃にストーカー規制法を改正する方針を固めました。
改正されれば、SNS上の投稿もストーカー規制法の規制対象となります。また、警察はストーカー行為に対し1度目に警告を出し、それに対し約80%のストーカーはその行為を止めますが、警察対応の更なる改善も望まれます。